殺風景な休憩所をR加工でおしゃれに! せっこうボードでテーブルを作成
こんにちは、チヨダ加工センターです。
猛暑が続くこの夏、当社工場に待望のエアコン完備の休憩所がプレハブで増設されました。
これで休憩しながらクーリングができ、まるでオアシスのようです。
今回ご紹介するのは、この休憩所にせっこうボードの加工技術で作成したテーブルです。
殺風景な休憩所を見て創作意欲が…
待ちに待ったエアコン付き休憩所。
当然、プレハブですから何もありません。
とにかく殺風景です。グレーの壁に、白の天井、窓から見える景色は工場です。
せっかく涼しい休憩時間がただ休憩するだけではオンとオフの切換えも難しく、僅かな時間でも心豊かに過ごしたいものです。
そこで閃いたのは、余っているせっこうボードでテーブルを作ろうと。
テーブルがあれば飲み物を置いたり、図面を見ながら作業の確認もできます。
でも、カクカクした普通のテーブルでは面白くありません。
どうせ作るならちょっとオシャレにR加工で、曲線が楽しいデザインにしようと創作意欲が湧いてきました。
NC加工で曲線を自由自在に
曲線と言えば、当社にはせっこうボードを曲線に加工するNC加工機があります。
この加工機、とにかく優れもので、CADで作図したり、デザインをトレースしたデータを特殊なソフトを使い加工設定を入力するとデータ通りに様々な形やデザインを加工できます。
せっこうボードにロゴマークや文字を削り出すこともできます。
もちろんせっこうボードを削り出すため限界はありますが、これがせっこうボードかというレベルだと思います。
余ったせっこうボードを有効活用
材料は余ったせっこうボードと塗料だけ。
まずは使えそうなせっこうボードの端材を集め、デザインを考え図面に起こします。
NC加工機にデザインを入力し曲線でカット。
天板は強度を持たせるため同じR加工を施した2枚を貼り合せ、天板を支える脚部はVLP(V LINE PANEL)の手法で一枚のせっこうボードを表紙が繋がったまま直角に曲げ柱状にして使用しています。
小口の処理も一工夫
小口の処理も拘りました。
NC加工機で曲線を切り出すと、断面は石膏がむき出しになってしまいます。
紙等でも小口処理が可能ですが、材料はあくまで余ったせっこうボードだけです。
そこで、VLP(V LINE PANEL)の手法を使ってせっこうボードを曲面に加工し小口部分に貼り付けました。
簡単に言うと、天板用のせっこうボードの切断断面を45°に切削したパーツを作り、上部、下部の二枚を貼り合わせ、90°のくぼみを作ります。
そのくぼみにはまるようにV溝加工・スリット溝加工したパーツを曲面に沿ってテーブルの小口を縁取るように貼り合せ、ボードのパーツがくねくねしたまま紙が繋がっているように仕上げました。
殺風景な休憩所をカラフルに
最後に仕上げです。せっかく曲線を活かした遊び心のあるテーブルですからカラフルに仕上げようと思いペンキで塗装することにしました。
塗装は不慣れですが、そこは工場内の休憩所と割り切り挑戦してみました。
モチーフは有名画家のモンドリアンのコンポジションをイメージしてカラフルに塗り分けました。
仕上りは雑な部分もありますが、ご愛敬ということで許容範囲だと思っています。
最後に
日々、遊び心も忘れないよう様々なことに挑戦し、せっこうボードでできる新しいことを探し続けています。
「せっこうボードでできますか?」というお問い合わせが、私たちチヨダ加工センターにワクワクをもたらしてくれます。
せっこうボードという材料を、私たちの加工のチカラで新しい価値を生み出し、内装工事を次のステージへ導けるよう探求していきます。
ご覧いただきありがとうございました。